理美容業界は離職率が高い

理容師や美容師を目指す人は少なくないが、離職率が高いことが問題となっている業界でもある。その原因の大きな理由として、給料が安いことが挙げられるだろう。特に、アシスタントと呼ばれる見習い時代は、仕事量の多さや大変さに給料の高さが比例していないことが多く、200万円を下回ることもある。また、ボーナスが支給されないこともある。スタイリストとして活躍できるようになるまでには、業務時間外に練習することが当たり前とされ、店によっては大会への出場が義務付けられている。休日には講習会などが行われ、自由な時間が少ないことも特徴として挙げるだろう。

一流のスタイリストとして経験を積み、自分の店を出すことで平均年収を上回る可能性も少なくない。しかし、その店が必ずしも流行する確証があるわけではないのが現状だ。これはどの店でもいえるが、理美容業界の場合は店舗数が異様に多く、約25万以上といわれている。信号機の数が約19万とされていることを考えれば、ハードルの高さは想像に容易いだろう。また、行きつけの理美容室で、前回までいたスタッフがいなくなっていたといった経験をしたことはないだろうか。せっかく出した店も、アシスタントがいなければ回らないこともある。そのアシスタントも、多忙を極めるうえに薄給なため、挫折する者が数多いのだ。華やかなイメージで人気が高い反面、入れ替わりが激しい仕事である。もちろん、他にも離職率が高い仕事はあるが、理容師や美容師も負けず劣らずなのだ。