離職理由の実情について

離職理由の実情としてよく挙げられるのは、ステップアップや自分のスキルを活かすためといった能力面での理由が多いが、実際は違う。退職理由として多いのは、1つ目に待遇面だ。休みが少ない、能力や仕事量に対して給料が見あっていないというような不満があり、それらがモチベーションを下げて仕事への意欲を失い、退職を選ぶことが多い。2つ目に挙げられるのは、人間関係でのトラブルだ。上司がまったく仕事をしない、先輩社員に仕事を押し付けられて自分だけハードな労働を強いられるなどの精神的な苦痛を受け、厄介な人間関係から逃れようと職場を離れようと考える。

転職をすることは悪ではない。ただ、とにかく今の職場を逃げ出そうと、条件をよく見ずに転職するのは危険だ。たとえば、給与アップを狙って転職を考えた時、今の給与より年間でもらえる額面が多いとすぐに飛びついてかもしれない。しかし、いざ入社してみると額面に残業代が含まれており、実際労働時間で割ったら前の会社の給与がよかったということもある。入社してから会社の業績悪化によって、ボーナスがカットされることもあるだろう。また、実際に新しい会社に入社してみたら、ギスギスしていたり、嫌な人がいたりと人間関係が悪いこともある。人間関係で悩んで辞めたいと思った時は、まず人事部や上司など、力を持っていて信頼も置ける人に一度相談してみよう。悩みの原因となる人物の勤務態度を改善させることができないか、試すべきだ。